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ローンと借り換え

住宅ローン借換えとは?メリット・デメリットと手続きの流れを解説

梶原 誠一 / 更新:2026-06-24
住宅ローン借換えとは?メリット・デメリットと手続きの流れを解説
住宅ローンの返済が重い、金利が高い気がする——そう感じたら、借換えで月々の負担と総返済額を減らせる可能性があります。借換えとは、今組んでいるローンを別の金融機関の新しいローンで返し、より低い金利や有利な条件に切り替えることです。ただし、誰でも得をするわけではありません。
  • 借換えとは、既存のローンを新しいローンで一括返済し、別の条件に乗り換えること。
  • 金利差・残高・残り期間の3条件がそろうと借換えのメリットが出やすい。
  • 借換えには登記費用や事務手数料などの諸費用が数十万円単位でかかる。
  • 原則として同じ金融機関内での借換えはできない。
  • 借換え前に「諸費用を差し引いても得か」を必ず試算する。

借換えの結論

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借換えで得をするのは、金利差・ローン残高・残り返済期間の条件がそろった人だけです。

私は地方銀行で8年、法人融資を担当しました。住宅ローンの相談も数多く受けてきましたが、「金利が下がる」という一点だけで飛びつき、諸費用で逆に損をした例を何件も見ています。

正直に言うと、借換えは万能ではありません。残高が少なかったり、返済が残りわずかだったりすると、手数料負けします。

借換えの判断は「金利が下がるか」ではなく「諸費用を差し引いても総返済額が減るか」で決める。ここを試算せずに動くと損をします。

住宅ローン借換えとは

住宅ローンの借換えとは、今返済中のローンを新しいローンで一括返済し、別の金融機関や別の条件に乗り換えることです。

住宅ローン借換えとは

たとえば、A銀行で金利1.5%のローンを組んでいたとします。B銀行の0.8%のローンを新しく借りて、その資金でA銀行の残高を全額返す。これが借換えです。

似た言葉に「繰上げ返済」がありますが、これは別物です。繰上げ返済は手元資金で残高を前倒しで返すこと。借換えは新しいローンに組み替えることで、借入先そのものが変わります。

金利には大きく3タイプあります。返済中ずっと金利が固定される「全期間固定」、一定期間だけ固定する「固定期間選択」、市場に応じて変わる「変動」。借換えのときに、このタイプを変えることもできます。

住宅ローン 借換えの メリット

借換えの最大のメリットは、月々の返済額と総返済額を減らせることです。

金利が下がれば、毎月の支払いが軽くなります。さらに、残り期間が長いほど、総返済額の削減幅は大きくなります。利息は残高と期間に比例して膨らむからです。

もう一つ見落とされがちなのが、団体信用生命保険(団信)の見直しです。団信とは、契約者が亡くなったり高度障害になったりしたときに、残りのローンが保険でゼロになる仕組み。借換えのタイミングで、がんや三大疾病まで保障する手厚い団信に切り替えられる場合があります。

金利タイプを変えられるのもメリットです。変動金利で組んだものの、将来の金利上昇が不安なら、固定金利に乗り換えて返済額を確定させる、という選択ができます。

どれぐらい金利が変わる? 借換え シミュレーション

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借換えで得かどうかは、金利差・残高・残り期間という3つの数字で決まります。

一般に「金利差1%以上・残高1,000万円以上・残り期間10年以上」がそろうと効果が出やすい、と私は実務で説明してきました。これは目安であり、必ず個別の試算で確認してください。

下の表は、判断の入り口として「どの条件なら検討に値するか」を整理したものです。具体的な削減額は、各金融機関の借換えシミュレーションに自分の数字を入れて確かめるのが確実です。

借換えを検討する目安
項目検討に値する目安理由
金利差年1.0%以上差が小さいと諸費用を回収できない
ローン残高1,000万円以上残高が少ないと利息軽減額も小さい
残り返済期間10年以上期間が短いと削減効果が出にくい
この3条件が全部そろう必要はありませんが、すべて外れていると借換えのメリットはほぼ出ません。1つでも当てはまらない場合は慎重に試算を。

借換えの デメリットと注意点

借換えの最大のデメリットは、諸費用がまとまった金額でかかることです。

借換えの デメリットと注意点

具体的には、新しいローンの事務手数料、保証料、抵当権の登記費用(登録免許税と司法書士報酬)、そして今のローンを繰上げ返済する際の手数料などがかかります。合計で数十万円になることも珍しくありません。

正直、ここはメリットより重く受け止めるべき部分です。金利が下がって利息が10万円減っても、諸費用が40万円なら30万円の損。これを見落とす人が本当に多い。

原則として、同じ金融機関内での借換えはできません。今の銀行で「金利を下げてほしい」という交渉はできても、それは借換えとは別の話です。

そして、借換えができないケースもあります。借換え時にあらためて審査があるため、転職直後や年収が下がったタイミング、健康状態によっては団信に入れず、借換え自体が成立しないことがあります。

転職を検討しているなら、借換えは転職前に済ませるのが鉄則。勤続年数が短いと審査が通りにくくなります。

住宅ローン 借換えお手続きの流れ

借換えは「試算→申込→審査→契約→実行」の5ステップで進みます。

最初にやるべきは試算です。諸費用を差し引いて本当に得かを確認してから動く。ここを飛ばさないでください。

住宅ローン借換えの手続きの流れ
ステップ内容ポイント
1. 試算金利差・残高・諸費用を比較得かどうかをここで判断する
2. 仮申込新しい金融機関に申込必要書類を準備しておく
3. 審査収入・物件・団信の審査転職直後は避ける
4. 契約新ローンの契約手続き抵当権の設定が必要
5. 実行旧ローンを一括返済完済日と実行日を合わせる

完済日の設定には注意が必要です。旧ローンの完済日と新ローンの実行日がずれると、二重に利息がかかったり、手続きが滞ったりします。日程は両方の金融機関と必ずすり合わせてください。

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借り換えで住宅ローン全額返済される銀行の話【地方銀行】
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借換えを考える前に、まず自分のローンの契約内容を手元に出して確認するのが第一歩です。

確認すべきは、現在の金利・残高・残り期間・金利タイプの4つ。これがそろえば、どの金融機関のシミュレーションでもすぐ試算できます。

私が現場で勧めてきたのは、複数の金融機関で同じ条件を入れて比較すること。事務手数料の計算方法(定額か残高比例か)が銀行によって違うので、表示金利だけ見て決めると痛い目を見ます。

よくあるご質問

よくあるご質問

よくある質問

借換えとは?
今返済中の住宅ローンを、別の金融機関の新しいローンで一括返済し、より低い金利や有利な条件に乗り換えることです。借入先そのものが変わる点が、手元資金で前倒し返済する繰上げ返済とは異なります。
借換えの費用は?
新ローンの事務手数料、保証料、抵当権の登記費用(登録免許税と司法書士報酬)、旧ローンの繰上げ返済手数料などがかかります。合計で数十万円になることもあり、この費用を差し引いても総返済額が減るかが判断の分かれ目です。
借換えの始め方は?
まず現在のローンの金利・残高・残り期間・金利タイプを確認し、借換えシミュレーションで諸費用込みの損得を試算します。得だと判断できたら、新しい金融機関に仮申込をして審査を受ける流れです。

お問合せ窓口

借換えの相談は、検討している金融機関の窓口かオンライン相談を利用するのが確実です。

自分のケースで本当に得かは、残高や残り期間など個別の数字を入れないと分かりません。一般論で判断せず、必ず自分の数字で試算してから相談に進んでください。

注意事項

ローン借換えのポイントをざっくり説明|メリットと手続きの流れ
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この記事は借換えの一般的な仕組みを解説したもので、具体的な金利や手数料は各金融機関・時期によって異なります。

記事内の「金利差1%以上・残高1,000万円以上・残り期間10年以上」という条件は、私の実務経験にもとづく検討の目安であり、すべての人に当てはまる保証ではありません。最終的な判断は、各金融機関の最新条件と試算で確認してください。

目次

目次
  • 借換えの結論
  • 住宅ローン借換えとは
  • 住宅ローン借換えのメリット
  • 借換えシミュレーションの考え方
  • デメリットと注意点
  • 手続きの流れ
  • よくある質問

よくある質問

よくある質問

同じ銀行で借換えできますか?
原則としてできません。同じ金融機関内での借換えは認められておらず、金利引き下げを希望する場合は条件変更の交渉という別の手続きになります。
転職予定がありますが借換えできますか?
勤続年数が短いと審査が通りにくくなるため、借換えは転職前に済ませるのが安全です。転職直後は収入の安定性を理由に否決されることがあります。
残り返済期間が短くても借換えの意味はありますか?
残り期間が10年を切ると利息の削減効果が小さくなり、諸費用を回収できないことが多くなります。試算で諸費用込みの損得を必ず確認してください。

最後に一言。借換えで一番もったいないのは、得なのに「面倒だから」と動かないこと。そして損なのに「金利が下がるから」と飛びつくこと。どちらも、自分の数字で試算すれば防げます。まずは契約書を引っ張り出すところから始めてください。

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梶原 誠一

元地方銀行の法人融資担当(8年) ・ 中小企業診断士

中小企業の財務支援に10年以上携わった経験をもとに、融資制度や資金調達の実務を一次情報に基づいて解説します。現場で見てきたリアルな審査の実態や手続きの落とし穴を、経営者目線でわかりやすく伝えることを大切にしています。

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